兵庫県宝塚市の住宅で2020年、家族ら4人がクロスボウ(洋弓銃)で殺傷された事件で、殺人などの罪に問われた野津英滉被告(28)を無期懲役とした神戸地裁裁判員裁判の判決が17日までに確定した。被告側、検察側双方が期限までに控訴しなかった。地裁が明らかにした。

 判決は完全責任能力を認定した一方、発達障害が動機形成に与えた影響などを考慮し、検察側が求刑した死刑を回避した。

 判決によると20年6月4日、自宅で同居の祖母好美さん=当時(75)=と弟英志さん=同(22)、別居の家から訪れた母マユミさん=同(47)=の頭に矢を命中させて殺害、伯母(55)に重傷を負わせた。