H3ロケット1段目と2段目の分離時に搭載カメラで撮影された、衛星とみられる物体(右下)。背景に地球や、飛び散る破片のようなものが見える(JAXAの資料から)

 昨年、打ち上げに失敗したH3ロケット8号機を巡り、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は20日、ロケット上部にある衛星保護カバーが上空で分離した際、衛星と機体の結合部が破損したとの推定を文部科学省の専門家委員会で報告した。衛星はその後、機体から脱落し、予定の軌道に投入できなかった。

 破損の原因は特定できていない。分離したカバーが衛星に衝突した可能性のほか、ロケットや衛星の機体内部からガスが漏れていた可能性などが考えられるといい、絞り込みを続ける。飛行再開のめどは立っていない。

 ロケットは昨年12月22日、鹿児島県の種子島宇宙センターを出発。機体搭載のカメラの画像やセンサーのデータからは、上空でカバーが分離した直後、衛星と機体の結合部が下部に落ち込み、傾いたと推定された。この際、直下にあった2段目エンジンの水素燃料タンクの配管を傷つけたもようだ。エンジンは予定通りに燃焼しなかった。

 その後、2段目が1段目から分かれた際の画像には、衛星のような物体が写っていた。