藤井浩人市長に観客賞の受賞を報告する若尾泰之監督(左)=美濃加茂市役所

 岐阜県美濃加茂市の日系ブラジル人一家を追った短編ドキュメンタリー映画が、東京ドキュメンタリー映画祭2021短編部門で観客賞を受賞し、制作した映像カメラマン若尾泰之監督(56)=多治見市出身=が美濃加茂市役所を訪れ、藤井浩人市長に喜びを報告した。

 映画のタイトルは「ブラジル ノ ニッポン~ある家族の記録~」。若尾さんは12年初頭~13年夏にわたり、当時美濃加茂市に住んでいたブラジル人家族に密着し、約80分の作品として制作した。一家がソニー子会社の美濃加茂工場の閉鎖、病気、言葉の壁などさまざまな課題に直面しながら、家族の絆を深めていく様子を描いた。

 昨年、上映と講演の依頼があったことや、入管難民法改正も議論となったことから、47分の短編に作り直した。

 美濃加茂市は全人口の約1割を外国籍市民が占める。若尾さんは、今は全員がブラジルにいる一家も受賞を喜んでいると報告し「ブラジル人目線は日本人目線と180度異なる。問題提起のつもりで作った。市で役立てて」と短編を収録したブルーレイディスクを市へ寄贈した。

 一家と面識のある藤井市長は「作品完成から約10年を経ても外国籍市民が抱える課題は解決されていない。受賞を機に多くの人に現状を知ってもらうため、作品を鑑賞する機会を検討したい」と話した。