記者会見する原告の塚原たえさん(左)と代理人の福永活也弁護士=29日午前、東京・霞が関の司法記者クラブ

 実父から子どもの頃に繰り返し性加害を受け、複雑性の心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したとして、山口県下関市出身の塚原たえさん(54)が、実父に100万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴し、第1回口頭弁論が29日、開かれた。被告側は請求棄却を求めた。

 訴状によると、9〜17歳の時に実父から強姦され流産したほか、暴力や暴言といった虐待を受けた。その後、2002年ごろから関係を断っていたが、21年10月に実父から連絡がほしい旨を伝える手紙が届いたのを機に被害がフラッシュバック。自傷行為をするようになり、同12月、性加害による複雑性PTSDと診断されたとしている。

 弁論後、東京都内で記者会見した塚原さんは「やっとここまで来た。尊厳を取り戻したい」と話した。代理人の福永活也弁護士は、現在も精神的・身体的苦痛に苦しめられているため「時効は完成していない」とした。

 塚原さんは、実父から匿名のX(旧ツイッター)で侮辱されたとして、名誉権の侵害も主張している。