能動的サイバー防御の仕組み

 政府がサイバー攻撃に先手を打って被害を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」を巡り、攻撃元のサーバーにアクセスして無害化する措置に、先端人工知能(AI)を活用する検討に入ったことが9日分かった。システムの脆弱性を検出する能力が高い先端AI「クロード・ミュトス」などの登場を受け、サイバー攻撃に悪用される懸念が増大。同様の性能を持つ先端AIを使い、対処能力を強化する。

 国家サイバー統括室の飯田陽一内閣サイバー官が共同通信のインタビューで明らかにした。政府は3月、無害化措置を10月1日から可能にすると閣議決定した。

 飯田氏はインタビューで、先端AIが脆弱性を発見してからサイバー攻撃に移るまでの時間は「従来の何百分の1、何千分の1にまで短縮されても、おかしくない」と危機感を示した。

 その上で、無害化措置を含む能動的サイバー防御に「AIの活用は必至だ」と強調。最終的な意思決定への人間の関与を前提として「いかにオートメーション(自動化)を進めて対応するかという段階になっている」と語った。