人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、成人に近い染色体数を持つ「4倍体」の心筋細胞を作製し、心不全治療に応用する研究を東京都医学総合研究所と藤田医大(愛知県)のチームが進めている。まずはマウスに移植し、従来のiPS細胞を使った心不全治療より高い効果が得られるかどうか検証する。
人の心筋細胞は、胎児期には染色体を2組持つ「2倍体」が中心だが、成長に伴って染色体の数が増え、成人では8割超が4倍体となる。重症心不全ではiPS細胞から作った心筋細胞をシート状や球状の塊にして患者に移植する治療法の開発が進む。ただ用いられるのは胎児の心筋に近く未熟で、不整脈の抑制や治療効果の向上が課題となっている。
チームは通常のiPS細胞同士を融合させて4倍体にした上で、心筋細胞に育てる手法を開発。4倍体心筋細胞は、増殖に関わる遺伝子の働きが抑えられ、エネルギーを生み出すミトコンドリアが増えるなど、成熟した細胞に近い特徴を示した。収縮力も長時間維持した。







