防衛省=東京・市谷
 自衛隊への人工知能(AI)導入のイメージ

 防衛省は自衛隊の部隊の指揮統制に、米国製の人工知能(AI)を導入する検討に入った。戦況分析や標的の選定、部隊への命令まで指揮官の判断を支援し、意思決定を迅速化する狙いがある。特定の国や企業に過度に依存するのを避けるため国産も含めて活用する方針だ。関係者が17日、明らかにした。AIの軍事利用を巡っては誤爆リスクや、責任の所在が曖昧になるとの懸念が指摘されている。国際的なルールづくりは進んでおらず、導入に当たり慎重な議論が求められる。

 候補の一つに挙がるのが米データ解析大手パランティア・テクノロジーズの「メーブン・スマート・システム(MSS)」だ。衛星や偵察機などから収集した膨大な機密データを統合して分析し、作戦の立案などを担うことが可能で、米軍が対イラン軍事作戦などで使用しているとされる。

 防衛省は、AIを導入しなければ、有事の際の意思決定の速度、精度で敵に後れを取ることに加え、AIの活用が進む同盟国・米国との連携にも支障が生じかねないと判断。自衛隊幹部は「米国製であれば技術的にも実証されている」と説明。