福井県の石田嵩人知事(右)に被災状況を説明する繊維業「ブランチュール」の福田勝一代表(左)=4日、坂井市

 8月下旬に北陸を襲った大雨では、富山、石川、福井の3県にレベル5大雨特別警報が出た。福井の被災地では、基幹産業の繊維業や農業に被害が出て、地域経済への打撃は深刻だ。福井の特別警報から6日で1週間。金子恭之国土交通相はこの日、3県で被害状況を確認した。

 「水害に弱い街に用水路整備を」。福井県坂井市の繊維業「ブランチュール」の福田勝一代表は4日、視察した石田嵩人知事に強く訴えた。工場は床上約10センチの浸水があり、機械も水に漬かった。市にはネームタグやワッペンなどを製造する工場が集中する。地元の企業組合によると、8社ほどで、浸水や機械故障などの被害が出ている。

 農業への打撃も明らかになってきた。福井市、坂井市、永平寺町では耕地面積の6割以上が一時、水に漬かった。減収が確実な面積は約1700ヘクタール。その8割は過剰な湿気に弱いソバだという。

 坂井市の農業大川勝利さん(61)もソバを栽培する約31ヘクタール全てに被害が及んだ。茶色い土砂が流入し、ソバの葉の緑はほとんど確認できない。