ALSの病因タンパク質TDP-43の構造と機能の回復を目指す遺伝子治療SOL-257の開発を推進
2026年9月28日
合同会社SOLA Biosciences Japan
SOLA Biosciences Inc.
米国ボストンに本社を置くSOLA Biosciences Inc.の完全子会社である合同会社SOLA Biosciences Japan(本社:東京都、以下「SOLA Japan」。SOLA Biosciences Inc.と合わせて「SOLA」)は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」に採択され、5年間で約60億円の補助金の交付を受けることとなりました。本採択は2026年6月5日にAMEDから公表されており、SOLA Japanは現在、本事業のもとで開発を進めています。本事業が支援するSOL-257は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の主要な病因とされるTDP-43のミスフォールディング(構造異常)に着目し、その構造と機能の回復を目指すSOLAの遺伝子治療プログラムです。
本事業においてSOLA Japanは日本における開発の中核拠点を担い、米国のSOLAチームに加え、国内外のアカデミア、CRO、製造パートナー、投資家など幅広い協業先と連携しながら開発を推進します。本事業にはAMED認定ベンチャーキャピタルであるCurie.Bioがリード投資家として、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)がフォロー投資家として参画しています。
SOL-257とJUMP70プラットフォーム技術について
ALSは運動ニューロンが進行性に失われる神経変性疾患であり、アンメット・メディカル・ニーズは極めて高い状況にあります。ALS症例の約97%では、運動ニューロン内でTDP-43の局在異常、ミスフォールディング、凝集が生じ、TDP-43本来の機能の喪失と神経変性につながることが報告されています。
SOL-257は、SOLA独自のJUMP70プラットフォームから創出された開発候補品です。JUMP70は、細胞に本来備わるタンパク質品質管理機構を利用し、正常型のタンパク質には影響を与えずに、疾患に関わるミスフォールディングタンパク質だけを選択的に認識するよう設計されています。疾患特異的な標的結合ドメインと、タンパク質品質管理機構を活性化するドメインを組み合わせ、タンパク質の修復と分解を担う分子シャペロンHSP70を標的タンパク質の近傍に動員する仕組みです。
SOL-257はこの仕組みをTDP-43に適用したもので、ミスフォールディングしたTDP-43を選択的に認識し、正常な立体構造と機能の回復を促すことを狙いとしています。ALSの大半の症例に共通する分子病態に直接働きかけるアプローチであり、SOLAはSOL-257を、ファーストインクラスとなり得る疾患修飾型の遺伝子治療として開発していく方針です。本事業のもとでは、日米両国でヒトにおける概念実証(POC)の取得を目指し、グローバル臨床開発の基盤を整えます。
SOLA Biosciences Inc.および合同会社SOLA Biosciences Japanの創業者兼CEOである古屋 圭三は、「このたびAMEDよりご支援をいただけることを大変光栄に思うとともに、SOL-257の開発を可能な限り効率的に、かつ科学的に厳密に進めていく責任の重さを感じています。ALSの患者さんとご家族にとって、時間は何よりも貴重です。日米の研究者、臨床医、投資家、製造パートナー、製薬企業の皆様と力を合わせ、革新的な治療の実現に向けた歩みを一日でも早く進めてまいります」とコメントしています。
また、合同会社SOLA Biosciences Japan COOの井ノ口 雄大は、「今回の採択は、日米が一体となった開発体制を築く大きな機会です。日本が持つサイエンス、臨床、製造の強みとSOLAのグローバルな開発力を結びつけ、革新的なサイエンスを患者さんにとって意味のある成果へと確実につなげていきます」と述べています。
合同会社SOLA Biosciences Japanについて
合同会社SOLA Biosciences Japanは、米国ボストンに本社を置くSOLA Biosciences Inc.の完全子会社です。ALSをはじめとするアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患を対象に、日米にまたがるサイエンス、臨床開発、製造、投資、事業開発の機能を統合し、革新的な遺伝子治療および次世代医薬品の開発を推進しています。
※SOL-257は開発段階にある遺伝子治療の候補であり、国内外を問わず、いずれの規制当局からも承認を受けたものではありません。









