笠原南遺跡で出土した乳幼児サイズの木棺2基=25日、滋賀県守山市

 滋賀県守山市の笠原南遺跡で、弥生時代後期―古墳時代前期の墓群から乳幼児サイズの木棺2基が出土し、県文化財保護協会が29日発表した。1基は丸太をくりぬき、もう1基は板材を組み合わせた跡があるもの。奈良県立橿原考古学研究所の森岡秀人特別指導研究員は子ども用の出土例は一定数あるが、構造の異なる2基が並ぶのは全国的に希少と指摘している。

 遺骨や副葬品は残っておらず、被葬者や詳細な時期は不明という。同じ親族なら同じ形式の棺にするのが通例で、森岡氏は「1基はこの地域の集団、もう1基は外部から来た集団のものではないか」と推測。出自の違いなどを考える上でも有力な出土例とみている。

 丸太で作られた1基は長さ1メートル、幅35センチで、遺体を入れたとみられるくりぬき部分は長さが75センチ、幅15センチ。ふたの一部が残っていた。約1メートル離れた場所で出土したもう1基は、底板の長さが95センチ、幅20センチ。固定用のくいが隅の一部にあり、残存する側板4枚と組み合わせた構造と判明した。