ノーベル文学賞の受賞が決まったアン・カーソンさんの詩小説「赤の自伝」を手がけた編集者の藤枝大さん=9日午後、福岡市中央区

 2026年のノーベル文学賞に決まったカナダの詩人アン・カーソンさんの詩小説「赤の自伝」邦訳本を手がけた出版社「書肆侃侃房」(福岡市)は9日、書店からの注文が相次いで、初版2千部の在庫がなくなったため、7千部の増刷を決めたと明らかにした。編集者の藤枝大さん(36)は「受賞するといいなと思っていた。本当に取るなんて」と喜んだ。

 藤枝さんによると、出版の経緯は2020年ごろ、親交のあった翻訳家小磯洋光さんと「これほどの作家が今まで日本で紹介されていないのはおかしい」と意気投合したのがきっかけ。英語とギリシャ語で書かれた作品を、日本語でどう表現するか苦労を重ね、22年9月に出版した。