ノーベル化学賞に決まったそ合憲三・東京理科大名誉教授との思い出を語る川崎常臣教授=9日午前、東京都新宿区

 ノーベル化学賞に決まったそ合憲三・東京理科大名誉教授(76)の下で助手を務め、研究を引き継いだ川崎常臣教授(50)が9日、共同通信の取材に応じ、20年以上にわたるそ合さんとの思い出を語った。研究に厳しく「信念を持ち、徹底的に進める」。だが学生の将来を考えて温かく指導し、常に配慮を欠かさない優しい人だという。

 川崎さんは2004年、助手になった。そ合さんは注意深く先を読むタイプで、学生の研究計画に的確な指示を出す。実験も安全に進むよう、人一倍気を付けていた。「学生の将来を考えた上で、個々の指示やアドバイスをする優しさと配慮を欠かさなかった」と振り返る。

 川崎さんの研究費申請が通らなかったと報告すると、そ合さんは「今回は全体の研究費が少ないせいで取れなかったと考えれば気楽なんだから。落ち込まず次のことを考えて、また頑張ればいいよ」と励ました。「自分を研究者として生きていけるようにしてくれた父親のような存在だ」と川崎さんは話す。