日本製紙が7月の熊本地震で被災し操業停止中の八代工場(熊本県八代市)で、主力製品の新聞用紙や製紙用パルプの生産再開を断念する方針であることが5日、関係者への取材で分かった。設備の復旧に伴う巨額の負担を懸念したためとみられる。他の事業を実施して拠点機能は存続させる見通しだ。
八代工場は地震で煙突が倒壊するなど設備に重大な被害を受け、従業員ら9人が亡くなった。
八代工場は日本製紙の九州唯一の生産拠点。今年3月末時点で約370人が勤務していた。日本製紙は今後、用紙やパルプに代わる事業を検討するが、被災前の工場規模を維持するのは難しいとみられる。
震災での操業停止後、主に九州方面に供給していた新聞用紙はグループの岩沼工場(宮城県岩沼市)からの配送や、他の製紙大手からの代替供給で対応していた。
日本製紙は6日午後に2026年9月中間連結決算を公表し、瀬辺明社長が東京都内で記者会見する予定だ。日本製紙では今年5月にも米国の子会社工場で爆発事故が発生し、経営の先行きに不透明感が増している。









