日本製紙八代工場(熊本県八代市)での新聞用紙などの生産再開断念と、新たな事業検討の方針を受け、地域住民からは雇用不安の声が上がった。工場は100年以上にわたり地域経済を支えた拠点。「下請けも含めれば数千人規模の雇用がある」。生産内容の変更により従来の仕事を失うのではないかとの懸念が相次いだ。
「コアな事業を失う影響は大きい」。工場の嘱託で働く八代市議の木村博幸さん(63)には、地元の下請け企業関係者から「新事業で設備や作業が変われば働く場所がなくなるのではないか」と不安の声が寄せられているという。「被災したから致し方ない。ただ、この先も雇用を守り続けてほしい」と願った。
地元で長年暮らす無職山田恵治さん(74)は「工場は地域のシンボル。残るのはとてもうれしい」と歓迎しつつ「生産がなくなったら仕事がなくなる職種もあるのでは」と首をかしげた。
熊本県の木村敬知事は「撤退はないと表明されたことは歓迎する。雇用の維持に向けた支援に万全を期す」とコメントを出した。





