参院選は、投開票日として有力視される7月10日が1カ月後に迫った。岐阜選挙区(改選数1)ではこれまでに現職と新人計5人が立候補を表明し、3選を目指す自民現職に野党新人ら4人が挑む選挙戦の構図がほぼ固まった。国民民主が同選挙区で初めて候補者を擁立する一方、野党共闘のため2016年、19年は候補者を取り下げた共産が今回は独自候補を立て、9年ぶりに野党が競合する。5人が出馬すれば改選数2だった10年以来。選挙制度改革で改選数1となった13年以降では最多の候補者数となる。

 出馬を表明しているのは、自民現職で3選を目指す国土交通副大臣の渡辺猛之氏(54)=公明推薦=、国民民主新人でフリーアナウンサーの丹野みどり氏(48)、共産新人で党西濃地区委員会常任委員の三尾圭司氏(45)、NHK党新人で参院議員秘書の坂本雅彦氏(50)、諸派新人で政治団体「参政党」岐阜支部長の広江めぐみ氏(43)。

 渡辺氏は昨年夏にいち早く党1次公認候補となると、4月には公明党からの全国の選挙区の第1次として推薦を受け、支持基盤を固める。5人による戦いに陣営幹部は「自公の基礎票だけでもだいぶんある。組織力の違いが出せる。戦いやすくなる」と歓迎する。

 丹野氏は元在名テレビ局アナウンサーの知名度を生かしながら支持拡大に奔走。主要駅での街頭演説を続けるほか、対話集会も積極的にこなし、大垣市では「給料の上がる経済を実現する。保守王国・岐阜に風穴をあけるため、翼を与えてほしい」と訴えた。

 三尾氏は多い日には10カ所で街頭演説を行い、自らの政策を訴える。反戦平和や消費税減税などを掲げ「ウクライナ侵攻に乗じて憲法9条を改憲しようとする動きを止めねばならない。次世代にまっとうな社会を」と強調。党支持層への浸透を図っている。

 坂本氏は7日に県庁で出馬の記者会見を行い「受信料を払っていない人もNHKが見られるなどの不平等な制度を変えるため、放送法を改正したい」と強調。選挙期間中は都内を中心に活動する予定で、自身の選挙区を離れて他の党公認候補の応援が主になりそう。

 広江氏は8日に都内で開かれた党公認候補を紹介する記者会見に出席。「国民に政治に興味を持ってもらえるよう努める。皆が政治に参加できるようにしたい」と語り、党が新宿区で行った街頭演説にも参加した。今後は交流サイト(SNS)を主に活動する。