「句会ライブ」など俳句普及への思いを語る俳人の夏井いつきさん=大垣市馬場町、市総合福祉会館

 俳人の夏井いつきさんを招いた講演会が、岐阜県大垣市馬場町の市総合福祉会館で開かれた。「俳句の力 ことばの力」と題し、バラエティー番組出演など俳句普及に向けた取り組みや思い入れを軽快な語り口で話し、会場を沸かせた。

 夏井さんは長年、大人数で俳句を楽しむ「句会ライブ」の講師として大垣の各小学校を訪れており、「奥の細道むすびの地」を打ち出して俳句振興に取り組む大垣について「大垣にとって松尾芭蕉が訪れた事実は遺産。ゆかりの地は多いが“むすびの地”は日本で唯一で、まちおこしへの発想の転換に驚いた」と語った。

 また、句会ライブやテレビ番組出演といった活動を「俳句ファンを増やそうと、種をまいている」と説明。子ども対象の句会ライブについては「子どもは侮れない。能力が高い子は正解を当てようとして凡人の句になってしまう」と鋭く指摘し、「俳句には作者の生の声がある。創作というより、句を交えたコミュニケーションと言える」と語った。また、「俳句の定着には、まず大人が面白いと思うことが大事」と呼びかけ、「俳句ファンになって、俳人予備軍になってほしい」と締めくくった。

 講演会は奥の細道むすびの地記念館(船町)の開館10周年記念事業の一環で、抽選で選ばれた約300人が聴講した。また、抽選に漏れた人向けに、ネットで講演の様子を特別に中継した。