新たに開発した混注ポート

 樹脂製品メーカーの岐阜プラスチック工業(岐阜市神田町、大松栄太社長)は医療分野の製品開発に力を入れる。医療関連の機器や部品は大半が海外製で、コロナ禍で安定供給が可能な国内製品への回帰が急速に進んでいることから、医療分野で新製品を投入し市場を開拓する。透析治療で使用する部品「混注ポート」を昨秋に開発。現在、大手医療機器メーカーの効果試験を受けており、2023年3月期中にも市場へ投入したい構えだ。

 混注ポートは、透析治療時に患者の血液が流れる体外循環回路に設置し、採血や薬液の投与を行える指でつまめるサイズの結節部品。

 医療機器メーカーや現場へのヒアリングで、市場に出回っている海外製品は欧米人向けの仕様で、血液が流れる回路の直径が太く、日本人が使うためには流量を調整する付属部品が必要であるなど課題をつかみ、約6年かけて開発した。特殊な溶着技術で密閉性を高めたほか、採血や薬液投与の接合部には3色のカラーリングを採用し、動脈、静脈など回路の元を視覚的に分かりやすくした。

 同社は2005年に医療バイオ事業部を設置し医療分野に参入。この年に開発した、透析治療に使う自社開発部品「トランスデューサー保護フィルター」は年間100万個以上を販売する。鳥本宏一執行役員は「医療機器部品の国内回帰という追い風もある。混注ポートに続く自社製品開発に力を入れたい」と話している。