太陽が照りつける中、グータッチをして回る候補者(左)=29日午後3時45分、可児郡御嵩町
6月の観測史上最高の気温となった岐阜市では、麦わら帽子をかぶる候補者の姿も見られた=29日午前11時42分

 梅雨が明け、猛暑日が続く岐阜県内。29日も記録的な暑さに見舞われたが、現職、新人計5人が争う参院選岐阜選挙区(7月10日投開票、改選数1)の候補者は照りつける太陽に負けじと街頭でマイクを握り、懸命に訴えた。有権者も演説会場に駆け付け、熱視線を送った。酷暑下の戦いは中盤に差しかかり、一層ヒートアップしている。

 「体力勝負になってきたね」と日に焼けた顔を崩したのは自民現職で国土交通副大臣の渡辺猛之候補(54)=公明推薦=。29日は地元の可茂地区を回り、午後3時半ごろから可児郡御嵩町のスーパー駐車場で演説した際には、地元の支援者が急きょ、ミストが出る大型の扇風機を4台設置した。安全保障政策などについて熱弁を振るった渡辺候補は「暑い時間帯に多くの人に来てもらい、エネルギーをもらった」と話した。

 国民民主新人でフリーアナウンサーの丹野みどり候補(49)は「暑くて大変」とぽつり。それでも「街頭演説をすると必ず、日本や岐阜の今の状況を『変えてね』との言葉を頂く。大変さなんて吹っ飛んで、変えなければという思いに駆られる」と話す。この日は冷たさが感じられるウエットティッシュを活用しながら岐阜市のスーパーマーケットや駅を細かく回った。

 共産新人で党西濃地区委員会常任委員の三尾圭司候補(45)は、強い日差しに麦わら帽子で対処。はにかみながら「これだけでも涼しい」と語る。この日は可茂地区と岐阜市を行き来して党勢拡大を訴えた。正午ごろから岐阜市の名鉄岐阜駅前で開いた街頭演説では、聴衆の熱中症を警戒して時間を短縮。陣営関係者は「せっかく集まってもらったけど、苦渋の策」とギラつく太陽をにらんだ。

 諸派新人で政治団体「参政党」岐阜選挙区支部長の広江めぐみ候補(43)は、女優も愛用する沖縄の海塩をなめるなど熱中症対策をしながら岐阜地域を回り、街頭演説。「日差しが強すぎたので街頭演説を短くした場所があった」と言い、異常な暑さに戸惑いを隠さない。

 炎天下、街頭演説に聞き入っていた岐阜市の無職男性(75)は、候補にこだわらず自宅近くで行われる街頭演説には駆け付けているという。暑さ対策は水を染み込ませたタオル。「やはりじかに候補者の主張や意見を聞きたい。暑さは関係ないね」とさらりと話した。

 NHK党新人の坂本雅彦候補(50)は連日、比例候補を応援するため東京都内で選挙カーのハンドルを握る。車内には畳が敷かれているといい「運転しない時は冷房の中で横になって体を休めている」と暑さの中、体力を温存する対策を話した。