作品への思いを語る渡辺あやさん(左)と須藤蓮さん=岐阜市日ノ出町、岐阜シネックス

 岐阜新聞映画部の「第65回シネックス映画塾」は23日、岐阜市日ノ出町の岐阜シネックスであり、映画「ワンダーウォール劇場版」の限定上映会とトークショーが開かれた。出演した俳優の須藤蓮さんと脚本家の渡辺あやさんが登壇し、作品に込めた思いを語った。

 映画は京都にある100年以上の歴史を持つ学生寮「近衛(このえ)寮」を舞台にした物語で、寮の取り壊しを巡って大学側と交渉する寮生たちの心の葛藤を描いている。今回の映画塾は23、24日に柳ケ瀬一帯で開かれている「ぎふ柳ケ瀬夏まつり」の一環として実施。須藤さんと渡辺さんが夏まつりのプロデュースにも携わっていることから同作の上映が決まった。

 映画は実在の学生寮で現在も続く問題を題材にしている。寮生と交流がある須藤さんは「寮生たちは自分と思想が真逆の人とも家族のように暮らす環境の中で日々苦悩し、人として成熟している。多様性をどこまで受け入れられるかどうかは自分自身のテーマになった。社会の在り方としても大切」と話した。

 渡辺さんは「歴史を軽んじて、新しいものほど良いとする価値観が社会全体にある。だが過去の物や人へ敬意を持つことは私たちがこれから生きていく上でも大切なこと。ドラマや映画を書いて思いを共有していけらたら」と語った。

 岐阜新聞映画部は、岐阜新聞社と岐阜シネックスの共同企画。大和証券協賛、キネマ旬報社、CCN協力。