不規則にうねる株の台座は、天然の燭台のよう。そこから何本もの幹が天へと伸びる。関市板取の株杉は、人の手で伐採が繰り返されるたび成長を阻まれ、生きる場所を探すように湾曲して育ち、現在の姿になったという。異形の美しさ。巨木の生命力に気おされた。

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 大雨の翌日に訪れると、群落にいくつものせせらぎが流れていた。蕪(かぶら)山の山頂部から降りてくる雨水が、株杉を育んできた。人工植栽した杉が日光を遮り、枯死する木がある一方で、朽ちてできたうろから広葉樹の種が芽吹く。

 一帯は、野山を歩くドイツ発祥の運動療法「クアオルト健康ウォーキング」のコースに設定。緩やかな起伏の石段の脇に、さまざまな形の株杉が見られる。

 株杉は、生命を維持させる機構が自然に備わっていることを伝えている。コロナ禍で縮こまりがちだった心身を癒やしてくれた。