ガス式の空調が設置されている鷺山小学校の体育館=岐阜市鷺山北町

 岐阜市は、昨年度から5年計画で全ての市立小中学校を含む72の体育館に、ガス式の空調の設置を進めている。これまで全小中学校の普通教室と特別教室に電気式の空調を設置したが、台風などの災害に備えてエネルギー源の分散を図る。

 体育館の空調は、児童生徒の夏場の熱中症対策に加え、災害時の避難所環境を整備する側面もある。

 文部科学省の調査によると、昨年9月1日時点の小中学校の普通教室への空調設置率は、県内では99・5%と大半の市町村が設置を終えた。一方、小中学校の体育館への設置率はわずか3・5%と進んでいない。

 災害の際、市は避難者数に応じて避難所を公民館、小学校、中学校の順に開設する。電気とガスのどちらか一方のエネルギーが絶たれても、学校の避難所は空調を使えるようにする。

 対象は小学校46校、中学校23校のほか、特別支援学校1校、避難所に指定されている旧明徳小などの体育館の計72施設。

 最初の3年間で小学校に設置し、中学校は2023年度から2年間で設ける。小学校は各地区に配置する指定拠点避難所としての役割があるほか、体力面で小学生は熱中症の危険が高いため、小学校を優先した。

 16年の熊本地震では、長期の避難生活のストレスで亡くなる人が相次いだ。災害時に配慮が必要な人の把握と避難所環境の改善が教訓となった。空調設置を進める市教育委員会の担当者は「南海トラフ巨大地震が発生すれば、避難所は公民館だけでなく、学校も使うことになる。避難者の健康を守りたい」と話している。