日々の暮らしに木のぬくもりを感じてほしい―。木製品製造・販売業のウッドペッカー(岐阜県本巣郡北方町北方)の看板商品は、イチョウの木のまな板。仏壇などを作る職人の家に生まれた福井賢治代表(49)は、技術を生かして厳しい事業環境に打ち勝ち、現代にマッチした商品を生み出した。
氏名や役職・部署名で検索!「岐阜の経済・人事情報 ポータル」家業は、岐阜市で祖父の代から祭りのみこしや仏壇を製作してきた。福井代表は父の下などで30代から修業に励み、技術を磨いてきた。
一方、生活様式の変化で、仏間のない住宅が増えて仏壇の需要は減少。担い手不足の問題で祭りの存続が困難になる地域もあり、みこしの受注減少も顕著だった。「技術を生かして、今の時代に合った事業をしないといけない」と危機感を抱いていた。
商品開発を繰り返す日々の中、2005年ごろに転機が訪れた。自宅のまな板を新調することになり、プロの料理人も使用するイチョウの木で試作。妻が使ってみたところ、「使い心地がいい」と反応は上々だった。イベントに出店すると、特に若い女性が興味を示し、用意した商品は完売。「家庭のまな板はプラスチック製が多く使われるが、ぬくもりを感じられる木を求める人がいると実感した」と振り返る。
手応えを得て、07年にウッドペッカーを立ち上げて正式に商品化した。国産の一枚板を使用しており、刃当たりが優しく包丁が長持ちする。「トン、トン、トン」と心地よい音がして、黒ずみは表面を削れば長期間使用できる。手触りの良さを感じてもらうため、丁寧に仕上げる。
商品は大きさやデザインに応じて18種類あり、価格は2500~1万2千円。自社製品に限り、表面を修復する削り直しにも対応する。多い年で東京や大阪のイベントなど約20カ所を訪れてPRした成果もあり、百貨店や専門店といった約200店舗で取り扱われるようになった。
18年から北方町のふるさと納税返礼品に採用され、認知度も高まった。新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要もあり、今では年間2千枚以上を販売する。「徐々に木の良さが見直されている。木の魅力を伝え、人に喜ばれる商品を提供していきたい」と笑顔を見せる。













