菌床にアミラーゼを添加して育てたマイタケ(上段)と無添加のマイタケ(県森林研究所提供)

 岐阜県森林研究所(美濃市)は、キノコ栽培で利用する菌床にデンプンを分解する酵素「アミラーゼ」を混ぜると、マイタケの成長が促進されることを実際に栽培している施設で実証した。実験施設内でエリンギやブナシメジの増収に成功しているが、栽培施設での実証は全国初という。

 キノコの栽培方法は、木に直接菌を植え付ける原木栽培もあるが、県内のキノコ生産のほとんどが菌床栽培。食用キノコを巡っては、栽培資材費や燃料費の高騰に加え、産地間競争が激化しており、生産者から収穫量を増やす、導入しやすい技術の開発が求められていた。

 今回の方法は、おが粉などで菌床を作る際、アミラーゼを添加し、かき混ぜるだけ。その結果、マイタケで収穫量が落ちる冬場に平均約3割、最大38%大きく育った。アミラーゼは安価で購入でき、栽培工程の変更や新たな設備投資を必要とせず、収益を伸ばすことが期待できるという。

 研究所の上辻久敏専門研究員は「一年を通して安定した生産につながれば。今後はシイタケやナメコなどでも試験を進め、実用化を目指したい」と話す。