自動採点システムの画面。記号問題は自動で採点される

 岐阜県教育委員会が調査した今年4~7月の教員の労働時間は、新型コロナウイルスの感染拡大による休校などの影響がなかった2019年度と比べて減少傾向にある。一方、残業時間が月に45時間以上の教員が中学校で半数以上いるなど、働き方改革の推進はいまだ途中だ。自動採点システムをはじめとする情報通信技術(ICT)を活用した改革の効果が期待される。

 県教委は、郡上特別支援学校(郡上市)の男性講師が上司からの叱責(しっせき)などを苦に自殺し、公務災害に認定されたのを機に、17年に「教職員の働き方改革プラン」を策定。長時間勤務の解消や労務環境の改善を図っている。

 今回の調査では、4~7月の4カ月間の平均で、残業時間は19年度と比べて小中学校で15~17%、高校で約40%減少した。

 一方、改革プランでは残業時間を月45時間を上限としているが、45時間を上回る教員は小学校で約40%、中学校では半数を超えていた。また「過労死ライン」とされる月80時間を超えている教員が小学校と高校で約3%、中学校では11%いることも分かった。

 県教委では本年度、教員の負担が重い部活動を外部コーチらに任す地域移行を継続し、ICTを活用した遠隔指導も進めている。また、県教委内に「ICT教育推進室」を新たに設置し、タブレット端末を活用した授業改善や、校務の効率化も支援している。

 県教委は「着実に勤務時間は減少しているが、今後も業務内容を不断に見直し、学校や教職員を支える体制を整備していきたい」としている。