「チコに出合えて良かった」と話す加納勇さん=美濃市亀野町
長男の誠二さんが当時のこどもたち向けに作ったネコに関する情報を呼び掛ける文面

 岐阜県美濃市亀野町の加納勇さん(92)が長年、生活を共にしてきた老猫の「チコ」。チコは、2005年に49歳で亡くなった長男誠二さんが、教員時代に引き取った猫。勤務していた各務原市の蘇原第二小学校の教え子が見つけたのがきっかけだったという。加納さんは「捨て猫になっていたかもしれないチコを助けてくれて、出合えたのは子どもたちのおかげ。チコが立派に成長したことを伝え、お礼を言いたい」と、当時の子どもたちを探している。

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 チコが加納さん宅に引き取られた正確な年は不明で、誠二さんが2000年から04年の4年間、同校に勤務していた時という。児童が校門の前で鳴いていた子猫だったチコを拾い、学校に連れてきた。校内放送で飼う人を募ったが、引き取り手が見つからず、誠二さんが連れ帰り、その後、「少し預かってほしい」と勇さん宅に預けられることになった。

 当初、戸惑った勇さん夫妻だが、一緒に過ごすうちにかわいく思えてきて、大事な家族になった。チコは小さな子どもとよく遊び、来客があれば一緒に見送ることもある。勇さんの言葉を理解しているようで、褒められると尻尾で答える。妻が「四国八十八カ所に行きたかったけれど、チコがいると行けなくて残念だったね」と言ったこともあったが、「それ以上にチコに癒やされ、かけがえのない時間を過ごせた」と勇さんは話す。

 チコはよく眠り、穏やかに過ごすが、高齢となり足が悪くなった。そのため、当時の子どもたちに、チコが無事に生きてきたことを伝えたいと感じるようになった。

 学校側に当時の子らについて尋ねたが、個人情報として、情報が得られなかった。各媒体への投稿もしたが、子どもたちにつながる情報はまだない。

 勇さんは「チコが元気な間に見てもらいたい」と話し、生前の誠二さんを知る人や、誠二さんの教え子につながる情報を求めている。