学校給食がなく牛乳の消費が落ち込むことから、原料である生乳が供給過剰となる恐れのある年末年始。2022年は飼料や資材の高騰によって乳製品が値上がりしたことで買い控えの傾向もみられ、岐阜県内の酪農家や乳業メーカーは「いつもより1杯でも多く牛乳を飲んで」と積極的な消費を呼びかけている。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」一般的に乳牛は暑さに弱く、夏よりも冬の搾乳量が多い一方で、冷たい状態が好まれる牛乳は夏に消費が増える。21年末には、過去のバター不足を受けて飼育頭数を増やしていたことや新型コロナウイルス禍なども重なり、生乳約5千トンが捨てられる懸念が出た。飲用需要が増え、乳製品を増産したことで廃棄は避けられたが、酪農業界では長年、冬の「生乳余り」が問題となっている。
22年はロシアによるウクライナ侵攻や円安の影響で輸入飼料の価格が急騰し、農家の経営を直撃。酪農家でつくる団体と乳業メーカーの交渉によって地域ごとに決まる生乳の価格は、全国的に上昇傾向にある。東海地方でも、11月出荷分から1キロ当たり10円引き上げられ、県内の乳業メーカーは商品の値上げを余儀なくされている。
「生乳を捨てるという最悪の事態を回避したい。業界で団結し、何かできないか」。自社牧場で乳牛の飼育も行う、飛騨市古川町の牧成舎の牧田寛子営業企画課長(35)が呼びかけたところ、飛騨酪農農業協同組合など3者が賛同。12月から、ふるさと納税を活用して県産の牛乳や乳製品をPRするキャンペーンを始めた。
キャンペーンでは参加するメーカーの商品を返礼品として選択し、アンケートに答えると、抽選で30人に乳製品が当たる。対象は23年3月20日の出荷分まで。牧田課長は「これをきっかけに牛乳や乳製品のおいしさを知ってもらい、長期的な消費につなげていきたい」と意気込んだ。






