雌のクロ
雄のみー子
高齢女性を一緒に介抱した加藤辰雄さん(右)と熊﨑彰さん。加藤さんが抱えるのは雄のみー子=関市下有知、加藤さん宅

 猫が第一発見者―。岐阜県関市下有知の会社経営加藤辰雄さん(82)の自宅前で19日早朝、近所の90代の高齢女性が倒れているのを加藤さんが見つけた。女性は雨にぬれて手足が冷え切った状態で、近所の人と介抱して事なきを得た。加藤さんは自宅の2匹の猫が騒いでいる様子で玄関先の女性に気付いたといい、「猫が人に恩返しをしてくれた」と喜ぶ。

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 加藤さんが猫の異変に気付いたのは、同日午前4時50分ごろ。布団の上で2匹が騒いでいる様子を見て、何かあったのかと思って寝室のある2階から階段を降りていくと、玄関のすりガラスの奥に黒いものが映っていた。玄関から外に出ると、横倒しになった手押し車の横に女性がうずくまって倒れていた。

 1人では重くて抱えられないため、近所の熊﨑彰さん(66)夫妻に電話し、一緒に軒先に運び込んだ。女性は認知症だったが、名前を覚えていたため、家族に電話。女性の長男(57)が迎えにきて、無事に体調が回復した。

 2匹のうち、雄のみー子は産まれて間もなく捨てられ、片目が見えない状態。雌のクロは近くのやぶにいた野良猫で、いずれも加藤さんが拾って大事に育ててきた。「捨てられた猫でも愛情を注げば人の命を救ってくれる。動物の命を大事にしてほしい」と話した。