ワンボックス車で集荷した農産物を下ろす早川徹社長=中津川市付知町、つけち農産物直売所
ワンボックス車の巡回ルート上に設置した古材を使ったバス停=中津川市付知町

 岐阜県中津川市は9日、自動運転車が走行する未来の社会を想定した社会実験「付知bin」を付知地区で開始した。15日までの7日間、自動運転走行を想定した有人運転のワンボックス車1台を走らせ、身近な移動手段や農産物の輸送などに使ってもらい、将来の地域内交通に自動運転技術を役立てる方法を考える。

 実証実験は、昨年度から3カ年の計画で東京大交通・都市・国土学研究室と進める自動運転技術を活用したまちづくりの共同研究の一環で実施する。実験内容は、タクシーのように利用者の予約に応じて走る「人・物どこでも輸送」、規定の運行ルートを走る巡回便(予約不要)、昼間の移動販売(同)の三つ。想定する利用者ニーズに合わせて時間帯によって実験内容を変えて車両を走らせる。

 人・物どこでも輸送の実験では、専用の予約アプリや電話で予約をして利用してもらう。市は高齢者の買い物や子どもの送迎、農産物の出荷などでの利用を想定している。

 実験は全て有人運転で実施する。初日は朝から運行を始め、地元のつけち農産物直売所に出荷する農家5軒を回った後に、集荷した農産物を同直売所まで運ぶと、同直売所の早川徹社長が受け取った。巡回便では午前・午後計4回、東大生がデザインした22カ所のバス停に沿って地域内の運行ルートを走行した。

 乗車無料。地元以外の人も利用できる。市は利用者のアンケートを行い、来年度の研究に生かす。市次世代交通研究室は「試しに利用してほしい。自動運転車が走る未来を想像してほしい」としている。電話予約は付知町まちづくり協議会事務局、電話0573(82)3023。