政府が新型コロナウイルスの経済対策として実施する18歳以下への10万円相当の給付を巡り、岸田文雄首相が現金とクーポンでの給付から一転、「地方の実情に応じて全額現金での対応も可能」などと表明したことを受け、岐阜県内の市町村は今後の対応を決めかねる状況となっている。岐阜新聞社が8、9日に市町村担当者に取材したところ、全額現金給付を前向きに検討するとした回答は多かったが、正式に決めている自治体はなかった。担当者からは「どのような状況であれば現金給付ができるのか」と明確な基準を示すよう政府に求める声が相次いだ。

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 中津川市や加茂郡富加町、可児郡御嵩町などは全額現金給付に前向きな意向を示した。中津川市は「担当課ではクーポン発行のノウハウがなく、市民からも現金給付を望む声があった。年度内に給付するには現金でも作業はギリギリ」、富加町は「町内には対象となる商店が少ない」などとクーポン発行への懸念を示しており、全額現金給付を検討するという。

 そのほかの自治体も、全額現金給付も視野に入れつつ検討中とする回答がほとんど。「卒業式や入学式シーズンの来春までに給付するには、クーポン発行の事務的な負担は大きく、現金しか間に合わない」などと先行きを不安視する声も聞かれた。

 ただ、岸田首相は先の発言で「5万円相当のクーポン給付が原則」ともしている。担当者の多くは「国の方針には従うが、どのようなケースならば全額現金給付が可能なのか明確に示してほしい」という意見が相次いだ。

 一方、クーポン給付を軸に検討中としたのは、本巣市と下呂市の2市にとどまった。大野郡白川村は、住民アンケートを行うことにしている。

 先行して給付する現金5万円については、県内全ての市町村が年内に給付予定と回答した。