福祉の現場では、利用者のため、地域のため、職員に元気いっぱいに自分らしく働いてもらうために、さまざまな工夫を凝らしています。新たな取り組みに挑む施設も多々。ニューチャレンジや自慢の取り組みをのぞいてみましょう。

施設隣接の畑活用

大きく実ったキュウリを収穫する利用者

 利用者に土に触れてもらう機会をつくろうと、岐阜市のサービス付き高齢者向け住宅「ライフ・ネット大福町」では2年ほど前から、施設に隣接する畑の一角を借りて旬の野菜を育てています。

 今の時期はトウモロコシやキュウリ、ミニトマト、ナスなどを栽培。収穫した野菜は、施設で調理され、利用者に振る舞われています。

 中心となって育てているのは職員ですが、種まきや収穫の際は利用者も参加。畑の中に椅子を置くなどして車いすの方でもできるよう工夫しています。利用者の中には特産の「岐阜えだまめ」の生産農家だった方をはじめ、家庭菜園をしていた方もいることから、職員からは「実は農業に詳しい職員がいるわけではありませんが、利用者が教えてくださるおかげで、無事に育っています」との声が上がっています。

ライフ・ネット農園で収穫した野菜を手にほほえむ利用者と職員