阪口慶三監督

 高校野球の甲子園大会で春夏通算40勝を挙げ、通算勝利数で歴代7位タイの大垣日大(岐阜)の阪口慶三監督(79)が、近く退任を表明することが28日、分かった。今年冬ごろに監督を退く予定で、後日、記者会見を開く。後任は、高橋正明副部長(41)が就く見通し。

 阪口監督は、前任の東邦(愛知)時代と合わせて春夏通算35度、甲子園に出場。東邦では22歳から監督を務め、「鬼の阪口」と呼ばれる厳しい指導で甲子園に24度導いた。1989年には春の選抜大会で優勝した。

 2005年に大垣日大に赴任後は褒める指導に切り替え、「仏の阪口」で話題になった。希望枠で出場した07年の選抜大会は、甲子園初出場で準優勝。22年からは2年連続で選抜出場し、77歳で迎えた22年春の1回戦で只見(福島)に勝って、昭和、平成、令和の3元号での勝利を達成した。

 35度目の甲子園出場となった今夏の全国高校野球選手権大会では、近江(滋賀)を7-2で下し、甲子園春夏通算40勝に到達。自身が持つ甲子園最年長監督勝利の記録を塗り替えた。孫で3年の高橋慎選手との“祖父孫鷹”も話題になり、春夏合わせて3度、共に甲子園に出場した。