「中京圏の魅力を出すためには、岐阜市の輝きが必要だ」と語る中野正康愛知県一宮市長=一宮市役所

 岐阜県都のかじ取り役を決める岐阜市長選(30日告示、2月6日投開票)は、投開票が1カ月後に迫った。観光やインフラ整備、経済対策などで自治体同士の連携が求められる中、近隣のリーダーは岐阜市との関係をどう捉えているのだろうか。同じ経済圏にあり、人々の移動も活発で岐阜市と密接な関係にある愛知県一宮市長に聞いた。

 -これまで岐阜市とどんな連携をしてきたのか。

 「名古屋から一宮までの名古屋高速を岐阜までつなげてくれ、と一緒に国土交通省などに働き掛けてきた。今は東海北陸道一宮木曽川インターチェンジ(IC)まで高速道路化する方向だが、いずれは木曽川を越えて岐阜県の国道21号までつながれば本当に便利になる。本年度から職員の相互派遣も始めた。東京や名古屋とは違う外の世界を見て刺激を受けてほしい」

 -岐阜市の印象は。

 「歴史と伝統では抜群の知名度を誇っており、うらやましい。織田信長は尾張にゆかりがあるのに、岐阜市に取られてしまった。岐阜市はうまくアピールしている。あとは、私の若い頃は、ファッションのまちだというイメージだった。パルコが名古屋より早くできて友達と買い物に行った」

 -柳ケ瀬商店街にマンションが建って名古屋のベッドタウン化が進んでいる。

 「一宮もその傾向にあるが、一宮市と岐阜市の間の2018年から3年間の転出入を調べて、驚いたことがある。18、19年と一宮への転入超過となっていたが、20年は岐阜市への転出の方が多かった。ずっと一宮が勝っているつもりだったが、20年は負けていた」

 -岐阜市の何が評価されたのか。

 「定住者の呼び込みは自治体間の競争になっている。一宮は名古屋に近いし、JRと名鉄の総合駅、高速道路のICもあり、交通の利便性はいい。岐阜市は自然や歴史の魅力があり、暮らしやすいのだろう」

 -岐阜市に求めたいことは。

 「中京圏全体の魅力を出すためには岐阜市が輝かなければいけない。東京一極集中を打破したいし、東海エリアで名古屋の一人勝ちも良くない。首都圏には千葉にディズニーランド、神奈川に横浜、湘南がある。近畿圏には京都、奈良、神戸がある。岐阜市は先頭に立って自らを磨き上げてほしい。一宮も頑張るから」