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高校時代は富田高校を同校初となる全国大会(2021年全国総体&ウィンターカップ)出場に導き、高校卒業後は中京大学に進学し、1年時に全日本大学新人大会で3位へと躍進させる原動力となった高橋快成さん。

現在は20歳ながら、バスケットボール男子Bリーグ3部(B3)の岐阜スゥープスでプロ選手としてプレーしています。

昨季はB1でのプレー経験もあり、U22日本代表候補選手にもなった若手有望株である高橋選手を紹介します。

PROFILE
高橋 快成(たかはし かいせい)

2003年8月1日、神奈川県横浜市生まれ。小学1年からバスケットボールを始め、ポジションはずっとチームの攻撃を組み立てるポイントガード(PG)。中学までを神奈川県で過ごし、高校は富田高校へ進学。3年時に同校バスケットボール部初となる全国高校総体、全国高校選手権(ウインターカップ)出場へ導いた。高校卒業後は中京大学へ進学。1年時の全日本大学新人大会で同校を3位に躍進させる原動力となり、自身は大会の優秀選手賞とアシスト王に輝く。2022‐23年シーズンは大学に在籍しながら、日本のプロバスケットボールリーグ「Bリーグ1部」(B1)に所属する三遠ネオフェニックスの特別指定選手として47試合に出場。23‐24シーズンはプロ選手として活動することを決意。富田高校2年時から2シーズン特別指定選手としてプレーした岐阜スゥープス(B3)と新契約を結び、開幕戦からスタメン出場を続けている。
 

観ている人に勇気や感動を与えられるプレーを目指す

-高橋選手は富田高校に進学し、3年時には同校を初めて全国総体とウィンターカップへと導きました。そんな高校時代を振り返ると?

 中学生の時に誘っていただいた村田竜一先生(富田高校バスケットボール部監督)のバスケへの情熱と、自分のバスケットに対する熱い思いを理解してくれたこともあり、迷うことなく富田高校へ進学することに決めました。高校時代は体育館と寮を行き来するばかりでしたね。3年間、毎日バスケットボールと向き合っていました。

 3年生になって、全国大会(全国総体&ウインターカップ)出場をかけた県大会の決勝戦はいずれも美濃加茂高校と戦い、相手から「自分たちが全国大会に出場するんだ」という強い思いを感じましたが勝利を収めることができ、後輩たちに勝ち切ることを伝えられたかなと思います。

-入部間もない時期に足を負傷し、バスケットボールができない時期もありましたね。

 村田先生に「全国大会に出場する」と約束していたのに、怪我をしてチームに迷惑をかけて本当に悔しかったです。復帰後、すぐにチームに貢献できる選手になると誓い、怪我をしている状態を「体を強くするためのチャンス」と自分に言い聞かせました。体の使い方や関節の動かし方をしっかり学び、リハビリに懸命に取り組んだおかげで、体力の向上を実感できました。自分から相手にコンタクトすることはなかったのですがそれが可能になり、プレーの幅が広がりましたね。

-ポジションはゲームを組み立てるポイントカード(PG)ですが、PGの役割や魅力とは?

 PGはコート上の監督です。自分以外の4人の味方をどう生かすかがPGの役割であり、魅力だと思います。チームの中心となってプレーできるPGに、自分はやりがいを感じています。オフェンス時にコート全体を使って、アグレッシブに攻めるのが自分のPGとしてのスタイルです。

-中京大学1年時には全日本大学新人大会でチームを3位に導く原動力となり、優秀選手賞とアシスト王を受賞したり、U22日本代表候補選手として第3次強化合宿に参加しました。その経験はどう生かされていますか?

 大学でも「誰にも負けたくない」という気持ちで臨んだことで結果を出すことができ、良かったと思います。それも周囲の支えがあったからです。監督やチームメイトには感謝の気持ちでいっぱいですね。U22日本代表候補の合宿では、全国の同年代の有力選手を相手に自分はどれくらいやれるのかを体感でき、自分の(バスケット界での)立ち位置も知れて自信になりました。

-昨季(2022‐23シーズン)はB1の三遠ネオフェニックスで特別指定選手としてプレーしました。B1でプレーしたことで実感したことや培ったものは何でしょうか?

 経験をさせてもらうのではなく、相手に自分のプレーを見せて、倒しにいくというつもりでB1に臨みました。結果として自分がステップアップしていくために必要なものを教えてもらうことになり、良い経験になりましたね。B1で実際にプレーしてみて、ビッグマンの大きさは今まで経験したことのないサイズ感でした。ペイント内に侵入した時にどうゲームメイクすべきか悩み、シュートを打つべきかアシストパスを出すべきかの判断を的確にしないといけないと痛感しました。

-今季は高校時代に特別指定選手として在籍していた岐阜スゥープス(B3)でプロ選手としてプレーしています。改めて岐阜スゥープスとはどんなチームでしょうか。また、スゥープスで高橋選手はどんなプレーを見せてくれますか?

 スゥープスは(プロチームとなる前に)クラブチームとして伝統と歴史があるチームで、選手全員がファミリーとなって戦っています。攻撃時は個人技ではなく、チーム全体でボールを回して勝利を収める姿を見てほしいです。観ている人に勇気や感動を与えられたらと思います。