-昨年を振り返って。

 コロナ禍では利用者さまの定員やスタッフ配置などを調整せざるを得ない状況でしたが、春ぐらいにやっと落ち着いてきましたので、回復させることに追われた一年でした。

 その中でも積極的に進めたのがIT化です。系列のデイサービス「千手の華」では、送迎ルートの作成を支援するシステムを導入しました。また、看護師の夜間の電話待機の見直しを図り、オンコール代行会社と契約しました。これまで、看護師に連絡することに介護職員が遠慮する一面がありましたが外注化で電話しやすくなりました。看護師、介護職員ともに双方が働きやすくなって良かったです。

 -人材確保については。

 介護業界は一般的に女性が多い業界で、当施設も7対3で女性が多いのが現状です。子育て中の方やシングルの方を含め、誰もが安心して働けるよう一人一人に合った働き方を提案しています。育休明けの職員がスムーズに復帰できるように、本人が預けやすい立地の企業主導型保育所と契約し、自宅近くの保育園に入れるまでの間に利用できるようにしたり、子連れ出勤を認めたり、勤務体系を選べるようにしたりしています。千手の華では、月1回の夕方の会議にも自宅から参加できるようにビデオ会議システムのZoomを導入しました。これからも働きやすい職場づくりを進めていくことでご縁が広がっていけばと思っています。

 -今後の展開は。

 グループ法人の千手堂病院から比較的近い岐阜市桜木町に秋頃、特別養護老人ホーム「千手のさくら」を開所する予定で準備を進めています。病院と連携がしやすい点、県外で暮らす家族が面会するのにも便利なアクセスが魅力です。ここ「ほたるの里 千手」のような温かい家庭的な雰囲気を創り上げ、企業理念である「愛し愛される介護」を実践していきたいです。