―2023年8月期の決算内容は。 前期と比較して、売り上げは伸びましたが、円安の影響で輸入原料価格が上昇した他、エネルギーや資材の高騰などコスト面で苦戦し、増収減益となりました。一部製品の価格改定を行った他、コロナ禍も終息したため、回復してくると思いますが、引き続き厳しい環境が続くと予想しています。

 ―昨年はどんな1年でしたか。

 中長期を見据え、社内の体制強化・基盤づくりに注力し、人事制度の改定、ミッション・スピリットの構築を行いました。生産部門では、ラインの効率化・自動化による生産量アップやコストダウンを進めています。また、自社ブランドでは新商品の「ワインはちみつ」が全国規模のセレクションにて受賞し、過去に受賞した「はちみつDAYS」、「北欧はちみつといちごバター」に続いて評価をいただけてうれしく思っています。

 ―今年の抱負を教えてください。

 今年は創業220年の節目の年です。今後も「持続・継続」に重点を置きながら、収益力の向上に取り組みます。生産部門では引き続きQDC+S(品質・納期・コスト・安全)を徹底しながら、中期的な計画で本巣屋井工場への設備投資を進めていく予定です。人材面では、昨年改定した人事制度を基に社員の多能工化や提案力を高め、レベルアップを目指すほか、安心安全な職場環境づくりにも力を入れていきます。

 ―SDGSに積極的に取り組んでいます。

 企業向けに養蜂器具や研修プログラムを提供する「企業養蜂」は研修企業も増え、好評をいただいているので、内容もブラッシュアップさせていく予定です。また、地球環境への配慮として、工場での再生可能エネルギーの導入や高効率なボイラーへの切り替えなど、生産部門での脱炭素化や省エネ対策を進めていきます。