―昨年を振り返ると。

 売り上げは過去最高でした。従業員数も400人を超え、経営戦略部を新設し、新たな商材の開発や事業の拡大、社内DXの推進に努めました。

 ―今後の事業拡大が期待されるLPガス発電機事業の状況は。

 AI搭載のLPガス発電機を開発しました。LPガスを使用しますので、防災拠点などで電気が使えないリスクを大幅に軽減することが可能です。同事業は会社の利益を上げるだけでなく、地域の安心や安全に貢献することにもつながります。指定避難所が身を守るためだけの場所ではなく、停電の心配がない安心して過ごせる場所になるようにしたいですね。まずは県内の防災拠点を中心に、LPガス発電機を広げていけたらと思っています。

 ―メディカルファーマシー事業の進捗(しんちょく)については。

 2030年問題の対応で、県内の山間地で深刻となっている独居老人に対し、薬を診療所の自動販売機で購入できるシステムを開発しており、ICTの技術を使って薬剤師が利用者に対し遠隔で服薬指導ができるようにします。利用者が処方箋を自動販売機にスキャンしてお金を投入し、薬を受け取ることができるようにしたいと考えています。こういった高齢者のニーズに合わせた事業を成長させていきたいです。

 ―今後の展望は。

 社員は会社にとって「宝」、人財です。今後は、社員のソフトウェア開発力を上げるために人材育成強化に取り組んでいきます。会社のトップとして社員の意見に耳を傾けること、社員が働きやすい環境をつくることが、会社の発展にもつながります。

 また、常に世の中の動きにアンテナを張り、リスクを考慮しながら、新しい事業にも取り組んでいきたいと考えています。