寒くなる季節に食べたくなるたい焼き。実は、魚と同じように「天然もの」が存在する。「一本焼き(一丁焼き)」と呼ばれる、焼きごてで一枚ずつ焼く昔ながらの作り方だ。手間がかかるため、提供する店は全国的に少ない。岐阜県内では、岐阜市は伊奈波神社の参道脇にある「福丸」でお目にかかれる。どんな味だろう。「養殖もの」になじんできた記者が、店主に作り方や食べ方を尋ねた。
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「今から焼くので少し待っててね~」。店主の森弘明さんの申し訳なさそうな声が店内に響く。焼きたてを食べてもらうため、福丸では注文を受けてから焼き始める。
天然ものを焼く鋳鉄の焼きごては植木ばさみのような形で、先端にたい焼きの型が付いている。油を引き、生地を乗せる。生地は、2種類の小麦粉と、岐阜県のブランド米「ハツシモ」の米粉を水と混ぜて作る。パリッと仕上げるのに米粉は欠かせないという。
その上に粒あんを重ねて生地を挟み、焼きごてを閉じる。あんは北海道十勝産の小豆を店で炊いて作る。この店では尻尾の部分にあんこを入れないのが流儀だ。
サッと焼き台に移し、ガス火で下から熱する。焼きムラが付かないよう、台の上で焼きごてをたびたびひっくり返す。ガタガタという音が小気味いい。転がすこと2、3分。焼き加減を見極めると、型からはみ出した生地を落とし、たい焼きを台の上の網に乗せた。完成だ。











