秋季中濃・飛騨1位決定戦
美濃加茂3―2関商工
秋季東濃1位決定戦
中京10―2土岐商(八回コールド)

 逆襲の美濃加茂の進撃が止まらない。岐阜県を代表する強豪ながら、前チームは県大会で秋、夏ともに初戦敗退、春は地区敗退。それが、新チームは帝京大可児、東濃実、関商工と地区の強豪をすべて1点差で下して堂々の1位で県大会に乗り込む。勝利の瞬間ナインの中心には前チームで秋、春、夏すべて敗戦投手となった逆襲の象徴・復活のエース松山航がいた。

美濃加茂×関商工=1点差逃げ切り完投で地区1位を決め、仲間と喜ぶ美濃加茂先発の松山航(右から2人目)=カヤバスタジアム

■復活のエース松山が力投 1点のリード守り抜く

 昨夏、1年生ながらマウンドを経験した松山。

 新チームは大きな期待が寄せられたが、地区大会初戦で東濃実、県大会は初戦の2回戦で岐阜総合に敗れた。秋季県大会の早期敗退校による県下選抜大会は優勝したものの、春は地区準々決勝で可児に完封負けし、敗者復活も敗れ、県大会出場すらできなかった。

 今年4月に白村信幸監督が13年ぶりに復帰し、再スタートを切ったが、岐阜大会初戦の岐阜戦。4―4の八回、3番手として松山がマウンドに立ったが、6失点して初戦敗退を喫した。

 迎えた新チームでの地区大会。

 背番号1を背負ったのが同級生の酒井達也。初戦の2回戦帝京大可児戦で酒井が先発し、九回に5点を奪う大逆転でサヨナラ勝ち。準々決勝の東濃実は酒井の完封で1―0で競り勝った。

 強敵撃破の2試合、松山はベンチにも入れなかった。

 準決勝の加茂戦でベンチ入り、そして関商工との決勝、復活のマウンドに松山は立った。

美濃加茂×関商工=2失点完投勝利を挙げた美濃加茂松山航=カヤバスタジアム

 「リベンジの思いは強かった」という松山だが、立ち上がりは緊張から、思うような投球ができず、いきなり2失点。松山が自分を取り戻したのは、仲間の励まし。...