レギュラー1リットルの販売価格が178円となっているガソリンの価格表=岐阜市内

 ガソリン価格の値上がりが続くことを受け、政府は10日から、価格高騰抑制のために石油元売り会社に支給している補助金の上限額を1リットル当たり5円から25円に拡充する。しかし、岐阜県内ガソリンスタンド(GS)経営者は「今の相場のまま推移すると、来週中には補助上限の25円では高騰分を補いきれなくなり、値上げに向かうだろう」との懸念を示す。

 政府は、補助金の拡充によってレギュラーガソリン価格を1リットル当たり172円程度に抑制する狙い。10日からは補助額を1リットル当たり17円70銭にする。GSを20店舗以上運営する岐阜日石(岐阜市東金宝町)の和田隆社長は「補助金の上限額の25円までの残りは7円30銭。原油価格の高騰状況を見ると、来週のうちに25円の補助では抑制できないほど、ガソリン価格が上昇するだろう」と見通す。厳しい経営環境下、値上げを見送れば利益を圧迫するとして「補助額の拡充で価格が下がるという期待を持つ消費者とのギャップが心配だ」と吐露する。

 ロシアによるウクライナ侵攻や米国のロシア産原油の禁輸方針に触れつつ「有事の際は値上がりも早いが値下がりも早い」との見解を示し、侵攻問題が好転する場合は原油価格が急落する可能性もあるとみる。

 与野党は、ガソリン税の一部を減税する「トリガー条項」の凍結解除の議論を進めている。和田社長は法改正が必要になるといった課題を指摘し、「凍結解除をしないために補助を拡充したはずだ」と推測。政府に対して「ガソリンの安定供給に向け注力し、消費者が耐えられるように補助金のさらなる拡充を続けてほしい」と訴える。