脱炭素社会の機運が高まる中、岐阜県は2022年度、環境に優しい次世代自動車の普及を後押しする補助制度を新設する。水素で走る燃料電池車(FCV)を導入する事業者らを対象に購入費用を補助。また、観光施設や宿泊施設に対し、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)に対応した普通充電設備の整備費を補助する。ともに国が設けている補助制度の補助額の2分の1を独自に上乗せする。

 県はこれまで、県内5圏域でFCVの燃料拠点である水素ステーションの設置を補助。公用車として保有するEVやFCVを貸し出して機能を体感してもらうなど、次世代自動車の普及促進に取り組んできた。

 だが、19年度の県内のFCV登録台数は59台にとどまり、その原因の一つが車両価格の高さとされている。一方、充電インフラについても急速充電設備179基、普通充電設備659基が設置されているが、維持管理の負担が大きい上、老朽化に伴い更新が必要な設備が出てきている。

 そこで、補助金によってコスト面での負担を抑え、購入を促す。目的地である観光施設や宿泊施設での充電インフラの普及を進め、利用者の利便性を高める。新型コロナウイルスの影響で落ち込む観光需要の回復にもつなげたい考えだ。

 さらに、自動車のEV化に伴い、産業構造の転換が求められる自動車関連の製造業者に対し、専門家らと連携して戦略や計画の策定を伴走型で支援する事業も始め、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速させる。