PFASが指針値超で検出された22都府県

 環境省は25日、2023年度に実施した全国の河川や地下水の水質測定の結果を公表した。発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)は、確認できた39都道府県の約2千地点のうち、22都府県の242地点で国の暫定指針値を超えていた。最大値は大阪府摂津市の地下水で、520倍となる1リットル当たり2万6千ナノグラム(ナノは10億分の1)だった。

 新たな指針値超えが確認されたのは9都府県の42地点。ほかは過去の調査で確認され、測定を続けている場所など。PFASは工場や米軍基地、自衛隊施設の周辺で検出される事例が多いが、同省は測定地点の詳細を明らかにしていない。

 環境中の水に関する暫定指針値は、代表物質PFOAとPFOSの合計で1リットル当たり50ナノグラム。水道水に関する暫定目標値と同じ。広島県東広島市の地下水で1万5千ナノグラム、京都府綾部市の河川で4600ナノグラム、沖縄県宜野湾市の地下水で2200ナノグラムなど、各地で高い値が確認された。