高知県南国市の高知空港に米海兵隊のF35Bステルス戦闘機1機が緊急着陸し、1カ月以上も駐機したままの状態が続いている。防衛省中国四国防衛局は「異例の長さ」とする。原因や離陸の見通しについて在日米軍から地元への詳細な説明はないままで、専門家は「明らかにする必要がある」と指摘している。
大型連休初日の4月26日、民間機が行き交う脇でF35は駐機場にとどまったまま。付近には大型テントが張られ、ヘルメット姿の米軍関係者の姿も見られた。空港に面した道路には見物人が集まり、カメラを向けていた。
海兵隊第1海兵航空団(沖縄県)は取材に対し、3月25日午後、訓練飛行中に機内の警告表示があり、危険を防ぐため「予防着陸」をしたと説明。所属する岩国基地(山口県)への帰還を目指し部品交換や整備を進めているとしたものの、詳しい原因や作業状況、離陸の具体的な見通しは明らかにしていない。
防衛局によると、米軍機の国内民間空港への予防着陸は2022〜24年度に計23件発生していた。