東日本大震災や病気で身近な人を亡くし、悲嘆に暮れる人にサポートを―。仙台市の医療関係者らが、宮城県内の遺族支援団体をまとめた「仙台・宮城グリーフサポートマップ」を発行した。発起人で緩和ケア医の佐藤悠子さん(41)は「支援が必要な人に迅速に情報を届けたい」と話している。
マップはグリーフ(悲嘆)ケアに携わる病院や、子どもを亡くした遺族の支援を行うNPOなど13団体の連絡先や所在地を収録している。
佐藤さんは担当する終末期の患者が亡くなった後、遺族の心のケアに十分携われていないことに歯がゆさを感じていた。支援団体を紹介しようにも、集約した情報がなかった。そこで県内の団体に呼びかけ、マップ作成への賛同を得た。
マップは同市宮城野区の「みやぎNPOプラザ」などで入手できるほか、ウェブ版を公開している。紙のマップはこれまでに約8千部配布した。佐藤さんは今後、マップの範囲を東北全域に広げたいとし「グリーフケア団体の情報交換の場をつくりたい」と話す。