ハンセン病違憲国賠訴訟の全国原告団協議会会長で、ハンセン病問題の啓発に尽力した志村康さんが1日死去したことを受け、関係者からは「大事な人を失った」と惜しむ声が上がった。国の不当な隔離政策で差別を受けた患者らの名誉回復を訴え、近年は国立ハンセン病療養所菊池恵楓園の入所者自治会会長も務めた。

 ハンセン病国賠訴訟の弁護団に加わり、交流のあった国宗直子弁護士は「ハンセン病を巡る活動にとって大事な人を失った。志村さんがいなければ全国に広がる大きな動きにはならなかった」と語った。

 熊本県の木村敬知事は「県としても差別や偏見のない社会の実現に向けて取り組んでいく」とコメントした。