コメの返礼品を目当てにしたふるさと納税への応募が全国各地で殺到し、在庫不足から、発送が大幅に遅れたり受け付け停止に追い込まれたりするトラブルが相次いでいる。コメ価格の高騰により、割安に入手したい人が増えたためだ。当面はこの状況が続きそうで、自治体に在庫管理の徹底を求める声も上がる。
茨城県坂東市では、真空パックで保存性が高い2024年産の地元産米に、申し込みが殺到。昨年12月24日から今年1月6日までに受け付けた1万540件は在庫不足で送れなくなった。
申込件数は昨年9〜11月の3カ月間で1146件だったが、12月だけで1万3023件。5キロで寄付額7千円。ふるさと納税は寄付総額から2千円引いた額が住民税などから控除され、他の返礼品分を含めても実質的な自己負担は2千円だ。控除額は年単位で上限があるため、期限が迫る12月に申し込みが集中したとみられる。
市は1月7日に受け付けを停止。希望者には25年産のコメを送ることにして、キャンセル希望には返金する。
同様のトラブルは富山県や岐阜県垂井町などでも発生。