聖職者としてのキャリアの大半を南米ペルーで過ごし、メディアや国際舞台ではほとんど名を知られていなかった。米国出身だが、母国以外での生活が長く、英語のほかイタリア語やスペイン語なども話す国際人。前教皇フランシスコと同じく貧しい人々や移民への献身に注力してきた。
1955年9月、米イリノイ州シカゴ生まれ。カトリック神学を学び、82年に司祭となった。3年後にペルーに宣教師として移住した。
2014年に前教皇にペルーの司教に任命され、15年にペルー国籍も取得。23年に枢機卿に任命された。同年バチカンに招かれ、司教候補者の審査を担当する重要な役職に就いたことで他の枢機卿から一目置かれる存在となった。
昨年、バチカン公式メディアに「司教は自分の王国に閉じこもる小さな王子であってはならない」と発言。前教皇フランシスコのように行動力のある聖職者を目指す。
控えめで慎重な人物として知られ「ユーモアのセンスはあるが、注目を浴びることを求める人ではない」と友人は評する。(ローマ共同)