東京・両国国技館で営まれた大相撲夏場所の土俵祭り=10日

 大相撲夏場所は11日に東京・両国国技館で始まる。先場所で3度目の優勝を遂げた大関大の里は綱とりに初挑戦。初土俵から所要13場所で横綱昇進を果たせば、輪島の21場所を更新し、年6場所制となった1958年以降初土俵で最速となる。

 10日は国技館で土俵祭りが営まれ、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)や審判部の親方衆が出席し、15日間の安全を祈願。約500人の一般客が見守った。

 初場所と春場所の優勝額贈呈式に大の里が参加した。24歳の横綱候補は「初めて大銀杏での優勝額なので、過去2回と違う姿でうれしい。(綱とりは)深く考えることなく、いつも通りに頑張っていきたい」と自然体を強調した。協会の諮問機関、横綱審議委員会の推薦内規には「2場所連続優勝か、それに準ずる好成績」とある。

 大の里は初日に若元春、2日目に元大関の小結高安と対戦。ともに春場所の本割で敗れた難敵を迎え撃つ。

 入場券は既に完売し、15日間の「満員札止め」は確実な情勢となっている。