【モスクワ共同】ロシアのプーチン大統領は11日、ウクライナ和平に関し、2022年に中断したウクライナとの直接交渉を今月15日にトルコ最大都市イスタンブールで再開することを提案すると述べた。提案の受け入れ可否を決めるのは「ウクライナ政権とその後見人の側だ」と主張し、回答を求めた。

 プーチン氏はモスクワのクレムリンで、対ドイツ戦勝80年の記念式典参加のために訪ロした首脳らとの一連の会談を終えて記者発表。「真に平和を望む者であれば、この提案を支持しないわけにいかない」と述べた。

 英仏独ポーランドの欧州4カ国とウクライナは10日、米提案の「30日間の無条件停戦」を12日から履行するようロシアに要求していたが、プーチン氏はこれを拒否し、ウクライナや欧米諸国に逆提案した形。

 プーチン氏は直接交渉の意味は「紛争の根本原因の除去や長期的で安定した平和の確立にある」と指摘。交渉再開によって「ロシアもウクライナも順守する真の停戦合意が成立することも排除しない」と主張した。