政府は12日、耐久性が高く安全な核融合炉の設計に向け、欧州で進む建材の試験計画に参画すると発表した。スペインに施設を建設中で、費用の一部を負担する。大阪・関西万博の会場でこの日、野中厚文部科学副大臣がスペイン側関係者と協力の覚書に署名した。
核融合発電は、軽い原子核同士を融合させ、その際に飛び出す中性子のエネルギーを発電に利用する。炉の内壁は中性子にさらされ続けると劣化するため、耐久性の高い材料を使う必要がある。
スペインが建設するのは、炉の内部を模し、高エネルギーの中性子をさまざまな材料に照射する施設。
日本は建設予算7億ユーロ(約1140億円)の5%程度を負担する。