海上自衛隊の護衛艦「FFM」(もがみ型)

 【シドニー共同】オーストラリアのアルバニージー首相が13日、2期目に就任した。同国は最大100億豪ドル(約9500億円)規模の新型汎用フリゲート艦導入を計画。共同開発相手を日本とドイツのどちらにするか年内に決める。電力不足に悩むオーストラリアは資源ナショナリズムが近年高まっており、日本政府は液化天然ガス(LNG)の対日輸出に悪影響が出ないか注視する。

 アルバニージー氏の与党労働党は3日の下院総選挙で大勝。域外投票などの集計が続くが、解散前より十数議席を上積みしそうだ。新内閣でマールズ副首相兼国防相やウォン外相、チャルマーズ財務相、ファレル貿易相ら主要閣僚は留任した。

 オーストラリアは中国をにらみ軍艦増強を計画。2029年に新型艦の納入開始を見込む。日本は三菱重工業が手がける海上自衛隊の最新鋭護衛艦「FFM」(もがみ型)の共同開発を想定し、官民で売り込んでいる。

 日本にとって気がかりなのはエネルギー政策だ。同国は22年に電力危機が深刻化。LNGの約4割を依存する日本に動揺が広がった。